東京交響楽団

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【訃報】東京交響楽団 桂冠指揮者 秋山和慶氏 逝去

東京交響楽団桂冠指揮者秋山和慶氏が、2025年1月26日肺炎のため逝去されました。享年84。

1964年の当団デビュー以来、約60年の長きにわたり秋山和慶氏には当団の伝統と歴史を作っていただきました。楽団の経営破綻、再建という苦しい時代も共に乗り越え、当団との1350回を超える共演では、シェーンベルク、ラッヘンマン、アダムス、ヘンツェ等の声楽付き大規模作品の数々の日本初演を行い、当団を多数の音楽賞へ導いていただきました。東響コーラス創立にも深く関わり、創立以来、幾多の共演を重ねてまいりました。

今年1月1日にご自宅で転倒し、治療に専念するため1月23日に音楽活動からの引退を表明され、楽団員一同、秋山和慶氏のご回復を心より願っていたところ、あまりにも突然のこの度の一報を受け、悲しみに堪えません。

当団との最後の共演は2024年12月31日「MUZAジルベスターコンサート2024」でした。

公益財団法人東京交響楽団 理事長 岡崎哲也
「東京交響楽団を常任指揮者、音楽監督として育まれ、桂冠指揮者として昨年大晦日のジルベスター・コンサートまで深い愛情を注いでご指導頂いた秋山和慶先生が旅立たれました。あまりにも突然のお別れに申し上げる言葉もございません。半世紀前から憧れを抱いてステージに接しておりました者として、秋山先生のあの温かい音楽をもう聴くことが叶わない悲しみにただ呆然としております。感謝の念しかございません。心から哀悼の念を捧げます。」

公益財団法人東京交響楽団 専務理事 楽団長 廣岡克隆
「東京交響楽団の音楽監督、桂冠指揮者として半世紀を超える長きに渡りご尽力下さった秋山和慶先生が1月26日に逝去されました。幅広いレパートリーを持つ秋山先生と東京交響楽団は、これまで日本初演を含め数々の音楽史に残る公演を共にしてまいりました。突然の訃報に愕然とし、まだ一同現実を受け入れる事ができませんが、楽団員とも家族のように接して下さり、当団の根幹とも言える温かい音色を築いて下さいました秋山先生に深い感謝の意を表するとともに、安らかな旅立ちを心よりお祈り申し上げます。」

ここに生前の秋山和慶氏の東京交響楽団およびクラシック音楽界への多大なる貢献に対し、心からの感謝とともに深い哀悼の意を表します。

公益財団法人東京交響楽団

桂冠指揮者秋山和慶氏との最後の定期演奏会より(第724回定期演奏会《秋山和慶指揮者生活60周年記念》/2024年9月21日サントリーホール) photo by N. Ikegami