音楽監督ジョナサン・ノット指揮 東京交響楽団によるSACD(スーパーオーディオCD)『マーラー:交響曲第10番&ブルックナー:交響曲第9番』(2018年4月定期演奏会のライブ録音)が、ミュージックペンクラブ・ジャパン主催による2018年第31回「ミュージック・ペンクラブ音楽賞」(優秀録音作品賞/オーディオ部門)を受賞しました。この公演はNHKによる収録されるなど、各方面から注目を集めました。
今回の受賞は、桂冠指揮者ユベール・スダーンが音楽監督時代に受賞した、同音楽賞クラシック部門コンサート・パフォーマンス賞(日本人アーティスト)<2008年>、クラシック部門録音・録画作品賞(日本人アーティスト<2009年>に続き3度目となります。
この賞は、音楽評論家、オーディオ評論家、音楽学者、音楽ライター、作曲家、演奏家、プロデューサー、訳詩者、編集者など、音楽に関わる様々な専門家が会員として名を連ねる「ミュージック・ペンクラブ・ジャパン」(1966年創立)が創設したもの。約160名の全会員による自主投票により、「クラシック」「ポピュラー」「オーディオ」の各分野で受賞者が選定されます。
授賞理由:
『ノット指揮・東響によるマーラーとブルックナーの絶筆交響曲の録音は非常に優れている。筆者はサントリー・ホールでの実演に立ち会ったのだが、エネルギ ーバランスはホールにおけるそれに極めて近似しており、音像定位に関しては 実演以上といっても過言ではない。この演奏ではヴァイオリン両翼配置が採ら れているのだが、第二ヴァイオリンが右側に定位する「ステレオ効果」が演奏へ の興味を掻き立ててくれる。ノットはこれらの二曲を「完成された音楽」と解釈しているようだ。マーラーではゆ ったりとしたテンポで耽美調のサウンドを紡ぎだしており、交響曲の第一楽章というよりも、むしろ完結した交響詩のような趣がある。ブルックナーもゆったりとしたテンポで、静謐な美が追及されており、終結部の澄み切った サウンドは天上界を思わせる。(石原 俊氏) 』
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