トランペット
Trumpet野沢 岳史
Takefumi Nozawa
Inspector
入団年:1994年
出身地:東京都立川市
Q&A
- 初めて好きになった曲は? スッペ:喜歌劇《軽騎兵》序曲
- 最近ちょっとハマっていること スキー
- 本番前はどんなふうに過ごしていますか? リラックスするために音楽以外のことを考えます
- ショスタコーヴィチで好きな作品は? 《交響曲 第5番》

入団年:1994年
出身地:東京都立川市
とにかくトランペット一筋
輝かしいトランペットのファンファーレで始まる冒頭──。音楽の授業で聴いたスッペの《軽騎兵》序曲が格好良くて、小学校のクラブ活動 で吹奏楽を始めました。そんなわけですから最初から目当てはトランペットのみで、それ以外の楽器をやるつもりはありませんでした。
音楽の道を志したのは中学3年生の時。とある講習会がきっかけで北村源三先生に習い始めたのですが、最初の数年間は一音吹いては「違う」、また一音吹いては「違う」。いつもその繰り返しでした。
そんな青春時代から数十年が経ち、当時通っていた八王子の街に昨年ユースオーケストラが誕生しました。音楽監督は川瀬賢太郎さん、指導するのは東京交響楽団のメンバー。昔はこうした地域主導のオーケストラはなかったので今の子どもたちは恵まれているなと思いますが、ただひたすらに一音ずつ吹いていた当時の自分には、やっぱり合奏に参加する余裕はなかったかもしれません。なかなか先に進めなかったあの数年間が、今の礎になっていることも確かなのです。
冬はスキー、夏はお祭り
「何でも本気でやれ」というのが北村先生の教え。遊ぶときも本気で遊びます。
10年ほど前でしょうか。ファゴット奏者の内田秋雄さん(2011年退団)に、彼の出身地の野沢温泉スキー場へ連れて行っていただいて、それ以来スキーが毎冬の楽しみになりました。スケジュールに空きさえあれば日帰りでも行きますし、少し離れたところなら調整がつけば泊まりで滑りに行くこともしばしばです。
それから、夏はお祭り。屋台の雰囲気も魅力的ですが、やはりお祭りといえばお神輿でしょう。富岡八幡宮で3年に1回盛大に開催される本祭りには毎回参加しています。これは別名を「水掛け祭り」といって、観衆に水を浴びせられながら「わっしょい、わっしょい」と担ぐのですが、何でもずぶ濡れにならないとご利益がないのだとか。
昨年はちょうど本祭りの年。ところが、その日はコンサートの本番も重なっていたので、泣く泣く諦め……いや、上手く調整すれば諦めることはありません。早朝に八幡宮へ行って張り切って 準備、11時半にはオーチャードホールでゲネプロ、そして本番。お祭りへ戻ったのは夕方でしたが、どちらも全力で楽しみました。
ところで、お祭りといえば7~8月はフェスタサ マーミューザKAWASAKIもあります。首都圏の オーケストラが集って川崎を音楽で盛り上げる3 週間を、ぜひお楽しみに。
このインタビューは演奏会プログラム「Symphony」2018年5月号に掲載されたものです。現在と情報が異なる場合がございます。