楽団について ABOUT TSO

テューバ

Tuba

渡辺 功
Isao Watanabe

首席奏者
Principal

入団年:1993年
出身地:東京都江東区

1960年 東京生まれ。小学校卒業と同時に音楽の道を志す。1976年芸大附属音楽高校入学。一浪後 1980年東京芸術大学音楽学部に入学。1986年 第三回日本管打楽器コンクール テューバ部門において一位無し《二位の下》を受賞。1989年 東京シティフィルハーモニック管弦楽団入団。1993年 (財)東京交響楽団に移籍、現在にいたる。2000年 東京交響楽団定期演奏会においてR・ヴォーン・ウイリアムズのテューバ協奏曲のソリストをつとめ好評を博す。

洗足学園音楽大学、桐朋学園、東海大学各講師。

カスタム・ブラス・クインテット、東京シンフォニエッタのメンバー。日本ユーフォニアム・テューバ協会理事。

Q&A

  • 初めて好きになった曲は? コーディル:《バンドのための民話》
  • 最近ちょっとハマっていること 靴磨き
  • 本番前はどんなふうに過ごしていますか? ごはんを食べて栄養補給
  • モーツァルトで好きな作品は? 全作品。ハイドンやベートーヴェンも大好きです。
渡辺 功

インタビュー

渡辺 功
スーザフォンとの出会い(小学6年生)

健康優良児はテューバを吹け?
 テューバとの出会いは小学5年生。本当はトランペットを吹きたかったのですが、健康優良児だった私に音楽の先生が指差したのは、大きなスーザフォン(テューバの仲間)でした。それでも合奏の魅力に取り憑かれると、もともとの希望楽器なんて気にならなくなるもので、6年生のときに演奏したコーディルの《バンドのための民話》にビビッときて、将来は音楽で食べていくんだと決意しました。
 「それなら音楽高校に進むのが良いよ」。小学校の先生にそう勧められて、ピアノや聴音の特訓が始まったものの、中学校には吹奏楽部がなかったためテューバは個人練習のみ。孤独にレッスンに通い、やっとの思いで藝高(東京藝術大学音楽学部附属音楽高等学校)に入学しました。

初めてのテューバ専攻生
 ところが、藝高にはそれまでテューバを専攻する生徒が誰もいなかったので、先生方も勝手が分からない。一学年は40人以下でその多くがピアノと弦楽器となれば、合奏授業もハイドンやモーツァルトが中心ですから、テューバを吹くには他へ客演するしかない。そうして向かった先は都立富士高の管弦楽部――これが初めてのオーケストラ体験でした。
 結局、藝高では合奏に参加することがほとんどありませんでしたが、やはり周りが音楽家を目指す人ばかりですから、刺激的な環境には違いありません。友人にバッハの魅力を教わったのもこの頃で、専攻によって知っている曲も違う、そのことが面白かったですね。
 バッハといえば、2015年11月にリゲティの《ポエム・サンフォニック》に続いて《甘き死よ来たれ》を演奏したときに、背筋がゾクッとしたことを覚えています。ノット監督のプログラミングは面白く、こうなるべきという形が明確に示されていて、そこに当てはめていくパズルの要素がある。一方で即興性を求めて本番で仕掛けてくることもありますが、それも全て計算のうちなのでしょう。

新潟でのレッスン
 「新潟にちょっと教えに来ない?」 10年程前でしょうか、ホルン奏者の守山光三先生からそんな誘いを受け、新潟定期演奏会などで予定の合うときに新潟大のオーケストラで度々レッスンするようになりました。そこで出会った熱心な学生の一人が、最近趣味で「ミュートロ」という音楽家を紹介するWebサイトを開設したのですが、そこには私のコーナーもあり、オーケストラ・スタディの演奏動画やお悩み相談なども行っています。テューバにご興味を持っている方はぜひご覧ください。



このインタビューは演奏会プログラム「Symphony」2018年3月号に掲載されたものです。現在と情報が異なる場合がございます。

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