楽団について ABOUT TSO

トロンボーン

Trombone

大馬 直人
Naoto Oba

首席奏者
Principal

入団年:2009年
出身地:広島県広島市

東京藝術大学卒
2002年~2009年まで群馬交響楽団に在籍。

Q&A

  • 初めて好きになった曲は? ヴィヴァルディ:《四季》
    幼少の頃は、まだ清らかな心を失っていなかったので、世の中にはこんな美しい曲があるんだと感動したものです。
  • 最近ちょっとハマっていること ウイスキー。ちょっとどころではなくハマって困っています。
  • 本番前はどんなふうに過ごしていますか? ギリギリまで悪あがき(練習)するか、潔く腹をくくる(睡眠)。
  • モーツァルトで好きな作品は? 《アヴェ・ヴェルム・コルプス》
大馬 直人

インタビュー

トロンボーンの魅力
 トロンボーンの魅力は何と言っても《ハーモニー楽器》というところです。もちろん目立つソロや旋律もオーケストラの中でありますが、セクションでハーモニーを作りあげていくことも、重要な役割の一つです。人間の声の音域に近く、教会や合奏によって荘厳なハーモニーを奏でるこの楽器は「神の楽器」とも言われるほどです。一緒に吹くメンバーによって、音色のつくり方や出てくるサウンドが全くちがい、美しいハーモニーが鳴り響いたときは何とも言えない感覚になります。そういった意味では一人でというより、誰かと1つのものを作り上げる現場が好きです。特にオペラの現場はスタッフの方々含め、何百人という単位で1つの公演を作っています。人数が多いからこそ、様々な問題が出てきたりもしますが、1つのステージを作り上げた時の幸福感・満足感は忘れられません。小さな歯車がいくつも組み合わさって「ガシッ」とハマった感覚に似ています。

燕尾服より先に…
 最初に東響へエキストラで行った時から、実はトロンボーンパートのメンバーはすべて入れ替わっています。今のメンバー鳥塚さん・藤井君とは同じ大学出身・同年代でかれこれ20年以上の付き合い。この春から新しく入団した住川君も年代は違えど広島出身という共通点もあり、非常にチームワークのよいセクションです。この新しく生まれ変わったセクションを、東響史上最高のトロンボーンセクションにしていきたいです。また、入団した時からフットサル部に入り、時々汗を流しています。地方公演でもフットサルコートを借りてみんなで楽しむくらいです。思えば、燕尾服より先にフットサルのユニフォームが出来上がっていたような……

大馬 直人

今年8月の上海公演にて

鳥肌の立った公演
 ノット監督での本番で一番印象に残っているのは、2015年11月定期です。最初にリゲティの、たくさんのメトロノームを一斉に鳴らす曲を演奏したのですが(といっても自分たちは見ているだけ)、ネジが切れていくメトロノームを見ていくうちに「人間の儚い人生みたいだ」と思えてきました。最後の1つが切れる前には「どうか音が切れないでほしい」と願ってしまうほどです。そうしてシーンと静かになった会場から、ふわっと(次の曲である)バッハの旋律が流れてきたときは鳥肌が立ちました。また、そこからメインであるショスタコーヴィチの人生最後の交響曲。この曲の最後の打楽器のフレーズが、最初のリゲティのメトロノームの音につながっていくような気がして、輪廻転生というテーマが込められているのかなと感じました。このような天才的なプログラミングもノット監督の魅力の一つです。



このインタビューは演奏会プログラム「Symphony」2018年10月号に掲載されたものです。現在と情報が異なる場合がございます。

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